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お母ちゃんの起業~合格後の1年

奈良県大和郡山市の行政書士いしむらです。

前回は、晴れて行政書士試験に合格し、意気揚々、やる気満々な状況で終わりましたが…

今回は、青天の霹靂から始まります!

世の中ホント計画通りにはいかんねぇ。

 

*** お母ちゃんの起業〜合格後の1年 ***

 

今回は行政書士試験に合格してからの1年。

長男4歳、長女3歳。ふたりともちょっと大人になってきました。

1月に合格通知を手にし、開業計画に入りました。
4月に長女の幼稚園入園を予定していたので、その後、とりあえず1学期は帰ってくるのも早いし、いろいろ大変だから様子をみることとして、夏休み明け、運動会が終わったくらいに開業だな。10月目標ってとこかな。。。

ということで、開業日は10月を目標としました。

それまでの間に開業準備と専門知識の吸収、そして事業計画の立案と、やることはいっぱいあるなぁ。
さぁて、なにから手を付けようか。。。
とりあえず、長女の幼稚園に持って行く上履き袋から作んなきゃ。。。

4月になり、2人の子どもたちは元気に(泣きながら?)幼稚園に通い始めました。一番恐れていたPTA役員の話も今年は開業するからということでなんとかまぬがれ、意気揚々、やる気満々で開業準備にかかりました。

と、ゴールデンウィークが終わったくらいから。。。
何だか体の調子がおかしい。。。
なんだ?このみょ~な気持ち悪さは。。。
こ、これは、もしかして!!!

一瞬、目の前が真っ暗になりました。
「まさか」が頭の中を駆け巡りました。リフレイン・リフレイン。。。

すぐに薬局で妊娠検査薬を購入。

運命の一瞬です。

過去2回陽性反応を見ました。
そして、今回は。。。

やはり。。。陽性。。。

。。。。。。。

夫に「陽性やった。。。」と報告をしたとたん、ひざの力が抜け、涙があふれ出ました。
立ち上がることができないまま、おいおい声をあげて泣きました。
本当なら喜ばしいはずの第3子懐妊です。
でも、せっかく今まで頑張ってきて、やっと2人の子ども達も手が離れてきて、さあこれからだ!という時に、突然の「ふりだしに戻る」です。
悔しいやら情けないやら、これからどないすんねんという不安やら。。。
いろんなものが自分の中で入り乱れて、もうどうすることもできませんでした。

しばらくして夫は言いました。
「きっと神さんかなんかが『そんな急いでどないすんねん。そない焦らんと、落ち着いて生活したらどうや?』って言ってんねんで。」
確か、そんなことを。。。

。。。。。。。

すごく焦っていた自分に気がつきました。
結婚してから5年、子どもが産まれてからは特に、社会との関わりが極端に少なくなって、それを取り戻したい!という気持ちばかりが先行していました。
自分のことばっかりじゃなくて「家族」の方にもう一度きちんと目を向けなさいって言われたんだと思いました。

 

もうひとり産もう!

前向きにそう思えるようになるのに、それほど時間はかかりませんでした。
それほど家族の力は偉大だということもわかりました。

 

それからは、予定を急遽変更。
開業を無期限で延長しました。
出産前に開業することも考えたのですが、何分わたしも高齢になってきたこともあり、出産で何が起こるかわからない。どんな子どもが産まれるかもわからない。。。というので、やはり出産後の方が無難だろうということになったのです。

でも、やっぱりいつ開業をするかという事はずーっと気にかかっていました。
妊娠8ヶ月くらいから「少し安静にしてください」という指示が出てしまい、あまり動くことができなくなると、ひたすら「考える」日々が続きました。

確かに小さな子どもを持って仕事をすることは大変だ。
少なくとも3歳くらいになるまで待つか。。。
でも、そうなるとわたしも40歳が見えてくる。
その3年の間にそうとう頭も弱くなるだろう。
そうこうしているうちに上の2人が第2次反抗期に入る。
そうしたら、また仕事どころではなくなるかもしれない。

やっぱり思い切って出産後できるだけ早くに開業してしまうことにしました。
妊娠9ヶ月。
大きいお腹を抱えて登録用紙をもらいに奈良県行政書士会へ。
ビルの3階。
後にも先にも、あの階段を上った妊婦はわたしだけなのではないでしょうか?

出産前にできることはやってしまおうと、とりあえず銀行へ融資の相談に行ってみました。
妊婦が行政書士事務所を開業するからどうしたらいい?って聞いてみる。
融資担当者へのインパクトはこれ以上ないでしょう。
「行政書士登録を済ませれば保証協会の開業資金が出るでしょう。」
担当のお兄ちゃんは笑顔で話してくれました。やはり妊婦相手だと気が緩むのでしょうか?

しかし、これは困った。
実は登録費用も借りてしまおうと思っていたのに。
どうやって都合30万円も用意しろっていうんだ!!!
こっちは出産費用だって用意しなきゃいけないんだぞ!

まだまだ開業への道は険しそうだと思いながら3度目の分娩台へと向かうのでした。

つづく。。。

 

*** ここまで ***

 

当時の奈良県行政書士会は橿原市にあって、エレベーターのないビルの3階だったんですよねー。

狭くて暗い階段を1歩1歩踏みしめるように登っていく妊婦の図!なかなかシュールです。

 

女子の「出産」というイベントは、どんなに頑張っても、どんなに協力してくれる人がいても、結局キャリアの中断をしないわけにいきません。

この期間の焦りって、きっと男性諸氏にはわからないだろうな。

女性に、子どもも産み育て、仕事もしっかりやれっていうのって、結構センシティブな話なんだけどね。きっとお国の偉い方達はそんな事考えもしないんだろうね。

 

この後、無事に末っ子産んだけど、なんだか我が家のペット状態になってしまい、甘やかしっぱなし。誰がって、お兄ちゃんとお姉ちゃん。

めっちゃ仲良し兄弟になりましたとさ。

 

 
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